
楽天モバイルは2022年4月4日にパートナー回線から楽天回線へ順次切り替えていく、と発表しました。
楽天モバイルはいわゆるプラチナバンドを持っておらず、鉄筋の建築物の屋内や地下ではつながりにいく、という口コミも良く聞かれており、「大丈夫?」とネット上では話題になっています。
そこで本当に楽天回線のみになると問題があるのかどうか、私の場合はどうなのかを考察してみようと思います。
2月に楽天モバイルの1年間無料キャンペーンが終了していったん解約しましたが、最近メイン回線を楽天モバイルにしようかなって思っているところもあるので、まず「つながらない」ことのデメリットとそのデメリットとコストを天秤にかけて使う価値があるかないかも考えてみようと思います。
楽天回線へパートナー回線エリアから順次切り替え
楽天モバイルは2022年2月の時点で人口カバー率96%に達した、と報告しています。当初は2026年3月に人口カバー率96%を達成する予定だったので、4年前倒しで達成した!ということでした。
これは今回の楽天モバイル自社回線への切り替えの発表の伏線だった、ということですね。
ただ、実際はこの発表より東京エリアではすでに自社回線に切り替えがスタートしており、ネット上ではつながらなくなった、という口コミが多数あったんです。
楽天モバイルのWebサイト上では楽天エリアなのに圏外になっちゃうなんて口コミもありましたね。
今回の発表は「切り替えほぼ終わったよ」という発表のようです。
・2020年4月から切り替え、2021年3月末で切り替え終了
東京
・2020年10月から切り替え中
大阪、奈良
・2021年4月から切り替え中
宮城、埼玉、千葉、神奈川、新潟、静岡、愛知、滋賀、京都、兵庫、広島、愛媛、福岡
・2021年10月より切り替え中
北海道、青森、秋田、福島、茨城、栃木、群馬、富山、石川、福井、長野、岐阜、三重、鳥取、岡山、山口、徳島、香川、佐賀、熊本、大分、宮崎、沖縄
・2022年4月より切り替え中
岩手、山形、山梨、和歌山、島根、高知、長崎、鹿児島
なお、つながらないときは電波改善調査依頼の窓口へ連絡してくれたら何かしらの対応をしてくれるようです。
KDDIのローミングサービスが高いらしい
楽天モバイルは自社回線以外のエリアはKDDI(auのローミング)の回線を利用してサービスを提供してきました。
それをパートナー回線と呼び、自社回線の場合は上限なしの使い放題なのに、パートナー回線の場合は5GBの制限があったんですね。楽天モバイルがKDDIへ従量課金で支払いしてるんですから、しかもその使用料金がけっこう高いようで、楽天モバイルの収益を圧迫していたとか。そりゃ制限もかけますよね。
楽天モバイルはMVNOではなくMNOなので、自社のモバイル回線網を構築して提供する事業者ですから、いつまでもMVNOのような他社回線を利用するわけにはいきません。
なので、MNOの楽天モバイルとしてはあるべき姿へ向かっているわけですが、ユーザからすると「つながらなくなるかもしれないけど大丈夫?」と言っているわけです。
楽天モバイルがつながらないといわれているシーン
楽天モバイルが使用している周波数が高いため電波の直進性が高く、遮蔽物などに弱いとされています。
鉄筋建造物の屋内や地下、ビル街などがつながりにくいといわれていますが、じっさいはもっと単純で、つながる場所はつながる、つながらないところはつながらない。
当たり前のことを言っていますが、どんなところでも電波がつながりやすいところ、つながりにくいところってあります。これは楽天モバイルに限らず、日本で一番つながりやすいといわれているdocomoでもあります。
(私の職場はdocomoの電波が弱い気がする)
公表している神国カバー率の数字や、いろんな利用者からの口コミの結果など、今わかっている情報からつながりにくいところが3大キャリアよりも多いですよ、ということですね。
実際に利用する人からするとそれはあまり関係なく、自分の生活圏内で使えるか使えないかが重要だと思います。
いろんなところへの移動が多く、移動先で電波がつながらないと致命的に困る、という場合はつながる・つながらないをしっかり確認しておく必要があります。
普段どんな時に困るか
その場所でつながらないと困るのは電話やSMS、メール、そしてバーコード決済でしょうか。
たとえばPayPayを使おうとするとバーコードを表示したり、QRコードを読み取ったりなどはオンラインにならないといけないですから、レジ付近で電波がつながらないと困ります。
その場所で何かをするときに確認コードをSMSで受け取ったり、電話発信して認証を受けるようなことがあれば、その場所で電波がつながらないと困ります。
逆にちょっとでも移動して電波がつながるところを探してもいいような使い方であればさほど困ることはないと思います。
私の場合は決済はすべてApple PayのIC系にしたので特に問題ないですし、電話もメールも今いる場所で受信しなければいけない用事はないのでとくに困らないですね。
デメリットよりコストメリットのほうが大きい
ahamoとの月額料金800円程度で、この差は年間1万円も違います。たかが800円されど800円ですね。もし3GB以上使わない月があれば約1900円違いますから、年間のコスト差はさらに大きくなります。
ちょっとくらいつながらない場所があっても少し移動したら問題ないということであれば楽天モバイルの方がコストメリットが大きいといえます。
逆に、つながらない時が少しでもあれば絶対困る!お昼休み時間帯に遅いとかも絶対いやだ!という場合はahamoがおすすめですね。
最近は電話のかけ放題オプションはスマホ標準の電話アプリがりようできるようになっています。(mineoも2022年3月からスマホの標準の電話アプリに対応)
かかってきた電話にリダイヤルして電話を多用する場合はかけ放題が標準電話アプリに対応しているSIM会社を選んだ方がいいですね。
楽天モバイルは国内への電話発信は無料なのですがこれはRakutenLinkアプリを使った場合のみ。電話の着信は標準電話アプリにありますからリダイヤルはできず、電話番号をコピーしてRakutenLinkで発信する必要があります。
まとめ 楽天回線だけになっても大騒ぎするほどではない
今いる場所で絶対つながらないと困る!毎日、毎週など定期的にそのシチュエーションがある!
という場合以外は楽天回線のみになっても問題ないのではないでしょうか。基本的には今後つながるところが増えていくはずですし、楽天モバイルも総務省へいわゆるプラチナバンド帯をもらえるよう申告していると聞きます。(実際には再配分の依頼ですかね)
「たまにつながらないこともあるけどいいか」という感じで使えれば基本料金0円で国内通話も0円のコストメリットを受けられる楽天モバイルを使うのはかなり合理的と言えそうです。