マイネオの夜間フリーが有料化でスタート どこよりもわかりやすい有料の価値はあるのかの考察

マイネオがこれまでゆずるね。の10回達成特典として提供してきた夜間フリーを有料のサービス化をして一般提供を開始しました。2023年3月17日よりサービス申込開始で、新規やMNPでマイネオ回線を新たに開通する場合は即時利用可能で、現在マイネオを利用中の人は今申し込みで、適用は4/1空となります。(理由は後述)

なお、これまで通りゆずるね。特典の夜間フリーも「深夜フリー」と名前を変えて引き続き提供されます。同じ名前だとややこしいですからね。

パケット使い放題が大好きな私としてはしっかりチェックしておきたいオプションサービスです。早速どんなサービスなのかみてみましょう。

夜間フリーのサービス概要

夜間フリーとは夜の22時半から翌朝の7時半までパケットが使い放題となるサービスです。有料のオプションでマイピタかマイそくを利用していればオプションとして追加が可能です。

価格は月額990円となり、月の途中で申し込みをした場合、翌月からの開始となります。また解約も翌月からの解約となります。ただし、マイネオは毎月24日までがオプション申込や解約、プラン変更可能日となっていますので、25日から月末までは申し込みができません。

マイネオには「ゆずるね。」という一番回線が混み合う平日の12時から13時の間パケット通信をしないという宣言をしてそれを実践するとスタンプがもらえるというサービスがあります。

そのスタンプを10個集めると夜間フリートして夜の23時から翌朝7時まで1ヶ月間パケット使い放題となる特典が提供されており、人気がありました。

今回、この夜間フリーを有料化して、無料の夜間フリーから少しだけお得にしたものを提供していきた、という状況です。

なお、これまでの無料の夜間フリーは「深夜フリー」として引き続き同じ条件で利用可能となっています。

利用想定シーン

自宅に固定回線がない人はPCやスマホのアップデートができないことが多いと思います。基本的にはそれでも問題ないですが、すごく有益な新機能が使えなかったり、セキュリティ対策が施されなかったりと、OSをアップデートしないデメリットは数あります。

この夜間フリーは5Gであればかなり高速のパケット通信が制限なく利用可能となるので、自宅で固定回線のWi-Fiを使っているような利用方法が可能となり、PCやスマホのOSアップデートもできるようになります。

また、普段はパケット消費を抑えてプランを安くしたりすることも多いと思います。そん場合でも夜間フリーなら動画や音楽をダウンロードしておいて、昼間はパケット消費をせずに高画質、高音質の動画や音楽を楽しむことができます。

あとライフスタイルが夜が中心の人は外でスマホを使う場合、パケット消費量を気にせずに高速通信を利用することができます。

マイネオはこのような利用用途を想定していますが、サービスを一般提供すると、世の中のユーザはさまざまな使い方をはじめ、「こんな使い方があったのか!?」ということもままありますよね。

まずは様子を見てみることになりそうです。

ゆずるね特典との違い

これまでゆずるね。特典として提供されてきた夜間フリー改め深夜フリーですが、これは無料で提供さてきたものです。今回月額990円の夜間フリーとして提供されることになりました。

では無料のサービスである深夜フリーと有料サービスの夜間フリーの違いを見てみましょう。

チェックポイントは夜間フリーに990円の価値があるか、ですね。

通信速度

夜間フリー:フルスピード
深夜フリー:上限100Mbps

夜間フリーはmineoで提供可能な通信速度が提供されますが、深夜フリーは上限が100Mbpsとなります。5Gの場合は通信速度が数百Mbps出ることもあるので、通信スピードは夜間フリーの方がかなり有利と言えます。

さらに、深夜フリーの上限100Mbpsも設定上は夜間フリーを超えないように設定されているようです。

つまり、日々刻々と通信スピードは変わるわけですが、夜間フリーが優先となるようで、仮にあるタイミングで夜間フリーが50Mbpsであれば、深夜フリーは上限が100Mbpsであっても50Mbpsを超えることはない、という設定となっています。

夜間フリーは常に高速通信できるように配慮されているわけですが、実際利用する上では数十Mbpsでていれば、ほとんどのサービスが利用できますし、OSなどのアップデートも可能です。

本当にシビアな遅延も許されない(許したくない)オンラインゲームやオンライントレードなどの場合は速い回線が必要ですが、一般的に利用する分にはこの差が重要かどうかを検討する必要がありそうですね。

利用可能時間帯

夜間フリー:22時半〜7時半
深夜フリー:23時〜7時

深夜フリーよりも前後30分ずつ伸びて合計で1時間夜間フリーの方が長くサービス提供されます。

個人的には夜の30分は価値があるかの判断が難しいですが、朝の30分はかなり価値があるなという印象です。

朝の出勤や通学などで6時台、7時台に電車やバスで移動する人はこの時間帯にパケットを使うことが多いですよね。その期間パケットがフルスピードで使い放題となれば、かなり便利となります。

深夜フリーは7時に終了しますから、移動中に終わったりということもありそうですね。

車通勤や自転車通勤通学などの場合、ながら運転となるため動画視聴等はできません。その場合はあまり価値がないですね。

また、自宅いる場合はこの前後30分はあってもなくてもあまり変わらないかもしれません。

3日で10GBの制限の有無

夜間フリー:制限なし(夜間フリー時間帯)
深夜フリー:制限あり

3日間で10GBを超える通信が発生すると速度制限が実施されるというのはさまざまなSIM会社で標準として設定されていることが多いです。

mineoも深夜フリーは3日で10GBを超えると制限があります。また、パケット使い放題のマイそくやパケット放題plusも3日で10GBを超える通信をすると速度制限がかかります。

この制限は深夜フリーでも継続して実施されるため、マイピタ+パケット放題+夜間フリーの場合でも3日で10GBを超えられないということになります。

夜間フリーではこの速度制限が解除されますので、文字通り使い放題がフルスピードで実現できます。つまり、日中帯はパケット放題Plusやマイそくでパケット使い放題を使っていて、3日間に10GBの使用に注意しつつ、夜間フリーがスタートする22時半からは気にせずガツーンとパケットを使いまくれる、ということになります。

OSアップデートや動画を高画質で見る場合は通信量は増えますから、ヘビーユーザにとっては助かる仕様となります。

ただし、3日間で10GBを超えるのは常に通信を必要とする作業をずーっとしていることになるため、普通に仕事や学校へ行っていたり、夜普通に寝る場合は滅多にその制限にかかることありません。

3日で10GBの制限が解除されることに価値があるかどうかは十分検討する必要があります。

対象コース

夜間フリー:マイピタ、マイそく(スタンダード、プレミアム)
深夜フリー:マイピタ、旧プラン(500MB、3GB、6GB、30GB)

夜間フリーが利用可能なのは現プランのみとなり、マイそくも通信スピードが早めのスタンダードとプレミアムのみとなります。

深夜フリーはゆずるね。の特典のため、マイそくは対象外ですね。(マイそくはゆずるね。ができないため)

これは特に有料だからと言ってメリットはありません。マイそくはサービスの仕様上、12時〜13時は32kbpsへ速度制限されるため、ゆずるね。を強制的にされている状態となるため、ゆずるね。宣言ができず、そもそも深夜フリー特典が利用できないサービスとなっています。

ですから、有料の夜間フリーを利用できるのは当然で、これは単に仕様の違いとなります。

ちなみに私は旧プランの500MBのため、夜間フリーは利用できないですね。ただ、旧プランでもパケット放題Plusは利用できるため、ゆずるね。を達成することで、日中帯は1.5Mbpsのパケット使い放題、深夜帯は深夜フリーでパケット使い放題というふうに利用可能です。

サービス提供の背景と感想

深夜フリーと夜間フリーの違いをチェックして、有料化でも使いたい人は、
・自宅にWi-Fiが利用できるような固定回線がない人
・マイそくやパケット放題Plusのように低速の使い放題じゃ足りない人
・夜に活動するようなライフスタイルの人
ということがわかりました。

これまで深夜フリー(これまで「ゆずるね。」特典の夜間フリー)を利用していて満足できていた人、そもそもゆずるね。特典を利用しておらず特に不便はなかった人、にはそんなに有益でないかもしれません。

月額990円であれば、3GBクラスのSIMをもう一つ増やすこともできます。またマイそくのSIMをもう一つ増やすこともできます。

今のプランに990円を追加すると、楽天モバイルの使い放題3278円と同等の価格となるかもしれません。楽天モバイルは3日で10GBの使用制限もなく、常時フルスピードで使い放題ですからね。

マイネオはMVNOの価格勝負を避けている印象があります。結局は原資が決まっておりその中で利用者のパケットをやりくりするわけですから、それでゆずるね。のサービスや、マイそくなどのプランも登場しています。

通常プランのマイピタが他社のMVNOよりも高いですが、低速の使い放題を提供することで他社と差別化を図っている状況で、これは一定数の利用者からの支持を受けており、そこでマイそくのプランも増強され、今回のようや夜間フリーの有料化提供にもつながっている状況です。

MVNOはMNOから借り受けており通信量以上を捌けないわけですから、MVNOの命題は以下に通信量のMAX値を下げて、各時間帯に通信量をばらすことができるか、になってきますが、マイネオは積極的にそれを実施いている状況です。

X-mobileのHORIE MOBILEのように付加価値をつけて提供するようなプランも出てきており、ますますMVNOは多様なサービスを提供することを求められていると思います。

利用者である我々もその中から自分に合うサービスとそれに見合った価格となっているかを検討しながら上手にSIMを選ぶ時代となりそうですね。