Leica X2 ファーストインプレッション

Leica X2を勢いで購入しました。だいたい10万円ちょっと切る価格で、いつもどおりマップカメラからの購入です。

Leica欲しい病が発症してしまいましたので、5年以上前のコンデジですがPanasonicのOEMではなくMade in GermanyのLeicaで実用的で手が届くと言えばこのX2がほぼ唯一の選択肢となりました。

Leica Q欲しいんですけどね・・・

せっかく買ったので、買ったときの使用感を残しておこうと思います。ということで、今更のX2インプレッションです。それでは行ってみましょう!

とりあえずLeicaを試したい

やぱりカメラ好きは一度はLeicaを手にしたくなりますよね。マイクロフォーサーズではPanasonicがLeicaブランドのレンズを出しています。いわゆる「パナライカ」と呼ばれているものですが。

これでもLeicaの雰囲気を味わうことができるそうですが、やっぱり本物を一度は試したいじゃないですか。

でもデジタルのM型を選ぶとボディ、レンズ込みで50万円前後は軽く行きますからなかなか現実的じゃありません。
(だって、中古の軽自動車買えちゃうし)

そこでいろいろ調べるとX2はなんかすこぶる評判が良さそうです。ただ5年も前に発売しているのに相わからずLeicaは中古でも高く、十数万円はします。でもセールのときたまたま10万円を着る価格で販売されていたのでゲットしてしまいました。

携帯性抜群

今でこそAPS-Cサイズのセンサーを積んだコンデジは数も多くありますが、2012年前後にはあまりなかったようで、このX2も結構話題になったとか。

前モデルのX1よりも画素数も増えAFスピードも上がり、EVFにも対応したということでより実用性が増したということみたいですね。

それにもかかわらずX1と同等のサイズで携帯性もしっかりと確保しているところがスゴイです。レンズが沈胴式なのですっごく持ち運びしやすいです。そして軽いしね。

同じXシリーズではX Varioがズームレンズでレンズが大きなもの。そしてX typ113では23mmのSummiluxですがレンズが大きくなってイメージとしてはRX1シリーズのようなイメージでしょうか。

どちらにしろレンズが出っ張っていて携帯性抜群というわけには行きません。

でもX2は電源OFFやスリープ時にはレンズが収納されますからウスイ収納部分にすっと入ります。

ちなみにデザインはバルナックライカ風とのことですが、個人的にはフィルムのLeicaがわかりませんので、「まあ言われるとそうかあ」という感想でした。

写りが良い

これはびっくりしました。こんな小さいレンズでこれだけ写るの?と思う解像度とシャープ感です。

本当によく写るのでこれはきっとレンズの性能なんでしょうね。

搭載レンズはエルマリート24mm F2.8 ASPHです。

あとノーマルの色味がすっごく渋い!これは買う前にいろんなレビューを見ててわかってたことで、これが気に入ってX2にしたところもあります。でも実際似てすると本当に渋い。

京都のような古い町並みがあるところや神社仏閣を撮るには最高なんじゃないでしょうか。

人も電車もちょっと実際の色よりも彩度が落ちている感じです。

当然手ぶれ補正は未搭載なのですが、意外とぶれません。1/30sまでなら全然手持ちでOKです。

しっかり構えて撮ってるからかはわかりませんが、なぜかあまり手ブレしないので余計にシャープに感じるのだと思います。開放値がF2.8というのもあるのかもしれませんね。

バッテリー

意外と気にする人が多いのが、デジカメのバッテリーの持ちですよね。私個人はあまり気にならないタイプなのですが、X2では普通に1日は持ちます。中古ですが多分300枚位は余裕で撮れるんじゃないでしょうか。

USB充電はできないので、充電器で充電する必要があります。また純正バッテリーは高いので互換バッテリーを使っている人もいるみたいですね。

失敗できない撮影をするときは、バッテリー切れリスクも含めて、それに適した機材を使うスタイルですので、今の所問題ないかな、というところです。

撮影中にバッテリーが切れたらあきらめてiPhoneで撮影します。

ただ使おうと思った時にバッテリーが切れていた、というのを防ぐために予備バッテリーを1個用意しておくかどうか、という判断でしょうかね。

感度

最高がISO12500までですが、1600までなら全然普通に使えます。3200でも大丈夫かな。私は上限1600でやってます。

寝室で子供の寝顔を撮影するのにドレッサーの白熱球程度の明かりであれば解放F2.8でISO1600なら手ブレせずに撮影できるくらいのシャッタースピードは稼げます。

ただ低照度下のAFは合いません。たぶんシチュエーションによって違うとは思うのですが、AF補助光をOFFにしていると、合わないので、MFでピント合わせをします。

液晶は現代の日本のデジカメのような高精細さはないので、一応マニュアルフォーカスでピント部の拡大表示はできますが、だいたいざっくりピントをあわせることになるます。

それでも不思議といい感じに写るのでこれがライカマジックというところでしょうか。

ですから夜でも街なら積極的に撮影できると思いますが、低速シャッターなので被写体ぶれする子供などは撮影できません。特定の人物を移さないスナップとかはいいかもですね。

鉄橋の部分はノイズは出ているのですが、ディティールがしっかり残っていて普通に見ることができますよね。

夜に子供を撮影したい場合、そしてしっかりと顔を写したい場合は迷わずiPhoneを使います。

やっぱり夜のような感度が高くなりがち、またシャッタースピードがあまり稼げない撮影はお気に入りのデジカメとiPhoneの組み合わせが一番いいと思います。

AF/MF(オートフォーカスとマニュアルフォーカス)

AFは中央一点のみ使います。基本的にどんなデジカメでも私は中央一点ですね。これは好みだとは思うのですが、私の撮影スタイルの場合は中央一点が一番しっくりきます。

AFはあまりはやくないとは思いますが、実用十分ではないでしょうか。日中帯で幼稚園児のスナップ撮影をする程度なら全然OKです。

感度のところでも書きましたが、光が少ない低照度環境ではAFが迷う傾向にあります。

そしてLeicaと言えばマニュアルフォーカスですよね。(勝手なイメージですが)

X2はマニュアルフォーカスモードにすると背面右上のダイヤルでフォーカスを行います。レンズ側でフォーカシングするのであればいいのですが、この方法では直感的にフォーカスできないので、静物相手にフォーカスする場合か、パンフォーカスで撮影する場合に事前にF8で3m付近にしておくという使い方をしています。

親指AFできる感じはありませんので、シャッター班オシでAF/AE、そして全押しでレリーズって感じですね。

コンデジですから片手で気軽に撮影したいので、個人的には必要十分なAF性能があると思います。

ただ、絶対失敗できない撮影にはX2を使わないとうい前提があるからこうしたスタイルをとることができるのであろうとは思いますが。

ダイヤル類

ダイヤルは全部で3つついています。シャッタースピード、アイリス(絞り)、機能、の3つですね。天面にシャッタースピードと絞りがあって、絞りをここのダイヤルで操作するというのはちょっと不思議ですが、沈胴式のレンズなのでそうなるのか、って感じですが、後継機のX typ113でも絞りは天面ダイヤルを使っていますね。どうせならレンズ側に絞りつけたらいいのにって思うんですけど・・・。

Leicaなのでモードダイヤルがありません。シャッタースピードと絞りをそれぞれ「A」のオートにするといわゆるプログラムモード。シャッタースピードを「A」のまま絞りを変えると絞り優先モード、そして絞りを「A」のままシャッタースピードを変えるとシャッタースピード優先モードとなります。これがわかりやすくていいですね。

そしてどちらも「A」から変えると適正露出に合うように感度のISOが自動調整されます。このISOがオートになっていない場合、またオートでも設定範囲を超えてしまうような場合もあります。

その場合はLeicaらしいというのか、露出が合ってないときは暗すぎるのか明るすぎるのかがわかるようにディスプレイにちゃんと表示されます。

背面右上のダイヤルはマニュアルフォーカスのときのフォーカシングで使用します。普段はあまり使いませんね。

シャッタースピード、絞り、感度(ISO)だけで撮影するという写真の基本がしっかりと身につくのがLeicaなんですかね、やっぱり。そしてそれが撮影しやすいって思います。

EVF

X1では未対応だったEVFがX2から使用できるようになりました。このEVFは中古でも2万円は軽く超えるのですが、オリンパスのVF-2のOEMというのは有名な話。

VF-2なら中古でも1万円前後で手に入りますからこれを使っている人も多く、という私も以前はVF-2を使っていたので、そのまま使うことに。バッチリ撮影できますよ。

私が持っているのはシルバーなので、ブラックボディにシルバーのEVFの組み合わせです。

ぱっとみ変かなと思うのですが、意外と合うんですよね。どちらも黒だと全体的に大きく見えてしまうのですが、EVFがシルバーだとボディとEVFの区切りがしっかりわかって意外と大きく見えないという効果があると、個人的にはプラスに考えてます、笑

EVFがあると撮影ポジションも安定するし、明るい日差しの下ではフレーミグしやすいし、なによりファインダーを覗きながら写したいですからね。

簡単に脱着できますし、価格もそんなに高くもないですから持っていて損はないアイテムだと思います。

ちなみにX2とX VarioとM type240はこのVF-2を使用することができるそうです。X typ113はLeica Tに組み合わされるビゾフレックスが対応とのことで、こちらは7万円前後、中古でも6万円は軽く超えますから、なかなか手が出ませんね。

個人的なウィークポイント

憧れのLeicaを使って楽しいし、持ち歩きやすいし、きれいに映るし、ホント言うこと無いのですが、今の所感じているウィークポイントもあげておきたいと思います。

ただこのウィークポイントが「ダメ」ではなく単なる事実として「そういうものだ」と思っているだけです。

カメラが1台しか使ってはいけないというルールが有るのであればこのウィークポイントは潰したくなるのですが、iPhoneなど他のもので補えるのであればそれでいいじゃん、というのが持論です。

室内でのホワイトバランス

もともとスタンダードでJPG撮って出しはすごく渋めの色味になるからというのもあるのかもしれませんが、室内でのホワイトバランスがちょっと?と思うこともたまにあります。

ちょっと黄色っぽくなってますね。実際の色味はもっと青っぽい明るさでした。

でもこれはデジカメ全般に言えることなのでX2だけではないですけどね。

基本的にはX2はホワイトバランスが優秀ってネットの情報もありますが、個人的にもそう思うことが多いかな?でももともとの色味が渋みですからちょっと判断も難しいです。

キレイな色で屋内の花を写したい、という場合はホワイトバランスに注意ですかね。RAW(DNG)で撮ればいいだけなんですけどね。

レンズむき出し

貧乏性の私はレンズが傷つくのが嫌で保護フィルターをつける派なのですが、X2は沈胴式レンズのため保護フィルターをつけることができません。

レンズそのものを覆うフードを付けたりしている人もいるようですが、まあまあお金も掛かりそうです。

私は買ったときからレンズキャップが自動で開くアイテムが装着されていました。これが結構便利で電源ONしてレンズが伸びるとキャップが開くし、電源OFFでレンズが収納されるとキャップがしまります。

電源ON時はレンズがさらされているので、私はちょっと気を使います。

でもウィークポイントってそれくらいですかね。

使ってて楽しいX2。これからバンバン持ち出して使おうと思います。

夜でも全然イケちゃいますよ!

今やりたいこととしては、明るいところではAFも早くしっかり合うのですが、地下鉄構内のホームで子供を撮ろうと思うとなかなかうまく写せなかったりと、屋内でちょっとでも動くものは結構難しいので、これは腕を磨いていきたいですね。